ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ
b. Germany
1886-1969
建築の歴史において最も重要な人物の一人と見なされているルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエの、デザインに対するアプローチ「less-is-more（より少ないことは、より豊かである）」は、多くの世代の現代建築家にとってスタンダードとなりました。彼のキャリアは、父親が営んでいた石工業からスタートしたため、素材と構造を早くから理解しました。ベルリンで家具デザイナーのブルーノ・パウルに弟子入りした後、モダニズム建築の中心的存在だった建築家兼画家のピーター・ベーレンスの事務所に入所しました。
1912年、ミースはベルリンに自分の事務所を設立しました。家具、住宅プロジェクト、まだ実現されていない超高層ビルのプランを通して、彼はドイツのモダニズムのリーダーとして認められました。さらに、彼は1929年バルセロナ万国博覧会のドイツ館として建設されたバルセロナ・パビリオンの設計を任されました。彼が設計したガラスと石、金属の水平および垂直面のリズミカルな配置は、自由で浮遊感のある空間を創る実験でもあり、内部と外部の区別がつかない入れ子のような構造は、当時では斬新な手法でした。パビリオン内にはスペイン国王と女王が座るためにデザインされた、バルセロナ チェアーとオットマンが配置されていました。バルセロナパビリオンとバルセロナチェアーは、モダンデザインのマイルストーンとして広く知られています。
ミースはドイツ工作連盟のリーダーと、1930年から1933年に閉鎖するまでバウハウスの校長を務めました。彼は1938年にアメリカに移住し、アーマー大学（後のイリノイ工科大学）の建築学科の主任教授になりました。シカゴに本拠地を移してから、ミースはアメリカの近代建築の顔とも言える作品を多数設計しました。代表作は、イリノイ工科大学（IIT）のキャンパスとニューヨークのシーグラムビルディングです。イリノイ工科大学では、彼は若いフローレンス・ノルと親しくなり、指導者となりました。フローレンスは常にミースを最も影響力のある教授として称賛しており、ミースはバルセロナコレクション、ブルーノチェア、MRシリーズなどの家具を製作する独占的な権利をKnollへ譲渡しました。
